コラム
コラム
2025年4月8日
目次
(1)工場・倉庫の生産性とは何か
工場や倉庫における生産性は、投入資源(労働力、設備、エネルギーなど)に対する成果(製品の生産量、出荷量、サービス提供のスピードや正確性)を示す指標です。
生産性向上は、効率的な資源配分、工程の最適化、自動化技術の活用、エネルギー削減などで実現されます。また、労働環境の改善や設備のメンテナンスも重要です。生産性の向上は、コスト削減や競争力の強化だけでなく、持続可能な運営を可能にする鍵となります。
(2)生産性の計算方法
生産性とは産出(アウトプット)の量を投入(インプット)の量で割った値です。単純に考えれば、生産性を上げるためには、分子である産出(アウトプット)を上げるか、分母である投入(インプット)を下げるかということになります。
「生産性を高める」という言葉がよく聞かれます。では具体的にどうすれば生産性は高まるのでしょうか?答えは簡単です。生産性を高めるには以下の2つアプローチしかないからです。
(1)投入(インプット)を下げる
投入(インプット)とは人件費や設備投資など内部コストを指します。内部コストを下げると言えばまず一番最初に思いつきのは「時短」という言葉です。
しかし、無闇に時短では生産性は向上しません。所要時間を短縮する「時短」だけでは、生産性向上にはつながらない場合があります。例えば、必要な時間を省くと品質が低下するリスクがあります。
労働力の減少もリスクを伴う人件費を減らしてもリスクがあります。例えば、1人の高能力事務員がいる状況では、その人が休めば仕事全体が停止してしまうリスクが生じます。
本質的な時短を行わないと本質的な投入(インプット)を下げる目標は達成できません。
(2)産出(アウトプット)を増やす
産出(アウトプット)とは成果(製品や完成品など)を指します。
成果を増やす方法として社員研修などを行って労働力を向上させることが一般的ですが、人間のモチベーション維持は難しい問題です。作業効率が上がってもモチベーションが低下すれば、生産性は実現しません。メリハリをつけて生産性を高めるモチベーションを維持しつつ、作業の効率化を図ることが重要です。
引用:公益財団法人 日本生産性本部「日本企業の人材育成投資の実態と今後の方向性」
32頁 3|定量分析からの考察
前述したように、生産性を高めるためには時間と多くの投資が必要になるイメージがつきものです。規模が大きくなればより着手は難しくなることでしょう。
この項目では簡単なチェックリストをご紹介します。個人単位と部署、会社単位の2つございますので、ぜひ参考にしてください。
(1)個人の生産性向上チェックリスト
(2)会社・企業の生産性向上チェックリスト
いかがでしたでしょうか。2つのチェックリストを参考に明日からでも始めることをイメージ出来れば幸いです。
ところで、チェックリストの1行目(赤文字)に記載されている2つの項目はペーパーレス化を実現することで更に生産性が高まります。ペーパーレス化については以下の記事で記載しておりますのでぜひこちらもご覧ください。
無駄を省き、個人の能力を本来の仕事に専念させることで、生産性は向上します。
雇う側と雇われる側が一丸となって施策することが、生産性向上のための重要なポイントです。
個人の効率化だけでなく、企業全体の効率化を目指して、計画的に生産性向上を進めていきましょう。
太平洋工業(株)新規事業推進部 営業企画グループ
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