コラム
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2025年4月8日
目次
ペーパーレス化とは、紙媒体の資料をデジタル化して活用することを指します。紙を電子データに変換することで、コスト削減や効率化、オフィススペースの節約などの利点が期待できます。
現在、ペーパーレス化が注目される背景以下の3つがあげられます。
(1)電子帳簿保存法の改正
2021年3月1日に施行された改正会社法では、株主総会関連資料の電子送付が義務化されました。
また、2022年1月に改正された電子帳簿保存法により、電子保存する際の税務署への申請が不要になり、企業は紙媒体の削減に取り組むようになりました。
(2)働き方改革による業務改善意識
新型コロナウイルスの影響でテレワークが普及し、時間や場所に縛られずに仕事を進めるためのツールとしてデジタルデータが求められるようになりました。
(3)DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」で、デジタル変革が遅れると年12兆円もの経済損失が生じる可能性があると指摘され、多くの企業がDXの実施に取り組み始めました。
(1)日本のペーパーレス化現状
株式会社シー・コネクトが行った調査では、57.1%の企業がペーパーレス化の必要性を認識しているものの、実際に取り組んでいる企業は27.6%にとどまっています。
引用:株式会社シー・コネクト 「2021年度を振り返って”ペーパーレス化”は現状どうなっているのか。
引用:インク革命.COM 2021年度を振り返って”ペーパーレス化”は現状どうなっているのか。インク革命.COMがペーパーレス化の実態調査を実施!
(2)ペーパーレス化が進まない5つの課題
多く担当者がペーパーレス化をすることのメリットはイメージできているが進まない理由には以下のようなものがあげられます。
・デジタル化によるセキュリティ面の不安
ペーパーレス化することでデジタル化は必須となりPCでの管理になります。PC管理を行う際にはサイバー攻撃やウイルス感染などに不安を感じてしまい躊躇されることはよくあります。
・新しい業務フロー導入による作業効率の低下
ペーパレス化を実施した直後は業務フローが大きく変わるため慣れない作業が発生し作業効率が低下するのではと考えてしまいます。
・社内のITリテラシーが不安
ペーパーレス化をする場合は必ずIT機器の導入が必要となります。よって作業員がIT機器を使用するリテラシーを不安視されるケースも多いです。
・ペーパーレス化による導入効果が見えない
多くの投資をしてペーパーレス化を実施した結果、どれぐらいの効果があるかが試算が難しいという声も多く聞きます。
・ペーパーレス化に向けた機器の初期導入費用が発生
前述したようにIT機器が必須になるケースが多く、必然的に初期費用が発生します。
以上のようなことから、ペーパーレス化を躊躇してしまう企業が国内に多くなかなかペーパーレス化が進みません。
ペーパーレス化が進まない課題をあげましたが、ではメリットはどうでしょうか?
こちらではペーパーレス化を導入・成功した企業が話すメリットをご紹介します。
(1)既存のコスト削減
今まで使用していた紙やインク代、コピー代や関連機器の費用などが削減されました。
(2)保管場所及び廃棄作業の削減
今まで、不要となった書類を廃棄するために一時的に保管する場所や、廃棄作業が削減されます。
(3)デジタル化によるセキュリティ強化
デジタル化をすることで、セキュリティ面を不安視する声もありますが、むしろセキュリティ面が高まったという声も多くあります。デジタル化することで、紙資料の紛失リスクが軽減されますし、資料へのアクセス制限も容易に可能になります。
(4)管理工数の削減
新たな資料を配布する際は、全ての作業場所に配布・以前の資料を回収などの作業が必要でしたが、ペーパーレス化することでこれらの作業を0にすることが可能です。
(5)日常作業の作業効率の向上
今まで紙の資料をペラペラめくりながら探していたのが、検索機能を使用すればすぐに目的の資料を探すことができます。またデジタル化することで承認プロセスの迅速化も図れます。
では、ペーパーレス化を成功させるためにはどのようなことに気をつけて進めていけばいいのでしょうか。成功した企業に聞く5つのポイントをご紹介します。
(1)プロジェクトとして取り組む
「なんとなく始める」や「ながら仕事で始める」は最も危険です。ペーパレス化プロジェクトとして責任者を決め、全社的に推進しましょう。
(2)まずは小さくペーパーレス化を始める
いきなり社内全体で始めると規模が大きすぎて頓挫してしまう企業は多いです。一部の部署の作業指示書、会議資料や稟議書など、取り掛かりやすい部分から開始します。
(3)ペーパーレス化の対象の洗い出し
現状の紙媒体を洗い出してデジタル化の優先順位を付けます。
特にペーパーレス化に向いている書類としては以下のようなものがあげられます。
・マニュアルや作業手順書
・申請書・稟議書
・会議資料
・帳票
・名刺
・カタログやパンフレット
(4)ペーパーレス化ツールの選定
ツールの選定は非常に重要です。コストや使用感など会社にあったものを導入しないと無駄な出費になってしまう可能性がありますので慎重に選びましょう。
(5)現状の資料、マニュアルを整備する
ペーパーレス化をするにあたり、現在使用しているマニュアルやセキュリティ対策を整備する必要があります。最新のマニュアルの確認、マニュアルのカテゴリー分けなどを実施することでペーパーレス化を行なった際に大きな効果を発揮します。
いかがでしたでしょうか。現状の業務フローを大きく変更することになるペーパーレス化。成功すれば大きなメリットがありますが、導入コストや業務負荷は決して小さいものではありません。慎重にツール選定や導入順序を考えて失敗しないペーパーレス化を目指してください。
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太平洋工業(株)新規事業推進部 営業企画グループ
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